2017-06-02 一般性と独自性 エッセイ 一般性と独自性の間には大きな壁が立っている。 その壁にはドアがいくつもついている。 とても重いドアもあれば、ドアがあったことすら感じない超高速で開く自動ドアのようなドアもある。 あわよくば、その壁に穴を空けて新しいドアを作らなくてはいけないこともある。恐る恐るだが。 けれども、その壁が隔てる2つの世界を自由に行き来することができるようになることが、僕の創作という営為の意義なのだ。 他者に理解できない独自性は死に似ているが、理解されようとして一般性の中に身を浸し続けるのも僕にとっては死なのだ。